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1,トレンドライン
テクニカル分析の第一人者であるアメリカの金融アナリストのジョンJ・マーフィー(John J.Murphy)氏は、トレンドラインについて「最も単純でありながら」「最も有効なものである」と明言されています。
トレンドラインは簡単でありながら、確度の高い指標です。
世界中のトレーダーが使っている指標なので、必ず修得しましょう。
ですが、正しい線の引き方を知らなければ、その線はトレンドラインとして機能しません。
この記事を読めば、正しいトレンドラインの引き方がマスターできます。
この記事では、具体例として、「1-4、バイナンス(BINANCE)のチャートにトレンドラインを引く」手順を解説しました。
しかし、他のチャートにトレンドラインを引く手順と共通してることも多いと思います。
ぜひ、何度も読み込んで、トレンドラインを自分のものにしてください。
1-1、上昇トレンドラインとは?
トレンドラインには、上昇トレンドラインと下落トレンドラインとがあります。
トレンドラインによって、上昇か下落かという値動きの方向性だけではなく、トレンドの強度や持続性、エントリーポイントを知ることができます。
上昇トレンドラインとは、時間の異なる二つ以上の安値を結んだ斜め上向きのラインです。
1-2、下落トレンドラインとは?
下落トレンドラインとは、時間の異なる二つ以上の高値を結んだ斜め下向きのラインです。
1-3、いつトレンドラインが引けるのか?
上昇トレンドラインは、トレンドラインの始まりとなる安値の直後の高値が更新されてから引くことができます。
なぜならば、高値が更新されなければ、上昇トレンドは形成されないからです。
下落トレンドの場合も同様で、始まりとなる高値の直後の安値が更新されてから引くことができます。]
1-4、トレンドラインはヒゲを結ぶ
上昇トレンドラインは二つ以上の安値を結んだ斜めのライン、
下落トレンドラインは二つ以上の高値を結んだ斜めのラインですから、
ヒゲの先端を結ぶように引いてください。
ヒゲではなく本体を結んだラインは、高値・安値ではなく、始値・終値を結んだラインになってしまいます。
1-5、バイナンス(BINANCE)のチャートにトレンドラインを引く
それでは、実際に、バイナンス(BINANCE)のチャート上に、トレンドラインを引く手順です。
バイナンス(BINANCE)は世界最大の仮想通貨取引所です。
他の取引所を使ってる場合は、「1-3-1、[トレード]→[アドバンス]」をスキップして、「1-3-2、いつトレンドラインを引けるのか?」から読んでください。
この記事では、バイナンス(BINANCE)のチャートで引いてますが、他の取引所を使っている方でも参考になると思います。
バイナンス(BINANCE)については、こちらを参照してください↓↓↓
1-5-1、[トレード]→[アドバンス]
画面上部にあるメニューバーの[トレード]に、マウスカーソル(マウスポインタ)を置きます。
(置くだけで、クリックはしません)
すると、下にサブメニューが表示されます。
アドバンスをクリック。
1-5-2、[プロ]表示
このような画面になります。
もし、↑↑↑この画面とちがう画面が表示されたら、
画面右上の赤〇をクリック↓↓↓
すると、下にサブメニューが表示されます↓↓↓
[プロ]をクリック↑↑↑
すると、この画面になるはずです↓↓↓
1-5-3、期間を狭めて、ローソク足を大きく表示する
このままでは、ローソク足が小さすぎて、ラインが引きにくいので、
画面下の赤枠で囲った部分を左右にドラッグして、ローソク足を拡大します↑↑↑
ローソク足が大きくなりました↓↓↓
1-5-4、売り気配と買い気配を消し、チャートを広く表示させる
まだ画面上でチャートが小さいと感じたら、チャート右下の赤〇を右にドラッグ↓↓↓
すると、
売り気配と買い気配が消えて、チャートが広くなりました↓↓↓
売り気配と買い気配は、実際は消えたのではなく、チャートの下に移動してます。
1-5-5、ラインの引き方
画面左端のトレードツールバーの赤〇をクリック↓↓↓
すると、ラインが引けるようになります。
先ず、トレンドラインの第1点となる安値(ヒゲの先端)①をクリックします
次に、マウスカーソルを移動させると、ラインが引けるので、③の法にマウスカーソルを移動させ、
第2点となる②(ヒゲの先端)に、ラインが触れるように調節し、クリックします。
すると、このようにトレンドラインが引けました↓↓↓
(↑↑↑この図は、少し角度があまいので、実際はもう一度、ラインを引き直しました)
↑↑↑ラインツールの赤〇の錠前をクリックすると、ラインの左右の〇が消えて、ラインが固定化されます。
1-5-6、ラインの太さを変える
ラインが細いので、ラインツールの①をクリック↓↓↓
すると、下にサブメニューが表示されるので、②をクリック↑↑↑
すると、
ラインが太く見やすくなりました↓↓↓
1-5-7、ラインの色を変える
ラインツールの赤〇をクリックすると、選色パレットが表示されます。
ここでは赤をクリック↑↑↑
ラインが赤くなりました↓↓↓
1-6、上昇トレンドの強弱
トレンドラインの強弱は、角度に示されています。
上昇トレンドラインの角度が緩やかであれば、トレンドの力が弱く、すぐにトレンドラインを下抜けする可能性が高いといえます。
逆に、急角度の上昇ラインの場合、価格上昇の勢いが急であったことを意味しており、こちらもすぐにトレンドラインを下抜けすることが多いです。
仮想通貨のチャートで、稀に、押し目も付けずに垂直上昇していくときがありますが、そのローソク足が長いほど、直後に垂直下落することが多いです。
垂直上昇のローソク足を下位足で見ると、急角度の上昇トレンドラインが形成されています。
緩やか過ぎず、急過ぎず、斜め45度くらいが一番強いです。
1-7、下落トレンドの強弱
下落トレンドラインの角度が緩やかであれば、トレンドの力が弱く、すぐにトレンドラインを上抜けする可能性が高いといえます。
逆に、急角度の下落ラインの場合、下落の勢いが急であったことを意味しており、こちらもすぐにトレンドラインを上抜けすることが多いです。
こちらも、緩やか過ぎず、急過ぎず、斜め45度くらいが一番強いです。
1-8、トレンドの持続力
トレンドの持続力は、トレンド継続期間とトレンドライン上での反転回数に示されています。
ライン上での反転回数が多いほど、持続力が強いといえます。
1-8-1、トレンド継続期間
トレンドラインが継続している期間が長ければ、長いほど、そのトレンドラインは重要であるといえます。
ですから、15分足で下落トレンドラインが形成されていても、60分足で上昇トレンドラインが形成されているならば、時間軸の長い60分足の上昇トレンドラインの方が重要です。
ですから、下位足が下落トレンドでも、上位足が上昇トレンドならば、買いでエントリーします。
1-8-2、トレンドライン上での反転回数
トレンドライン上での反転回数が多いほど、持続力が強く、重要です。
同じ期間であっても、右図のトレンドライン上で2回反転しているトレンドより、左図の4回反転しているトレンドの方が持続力が強く、重要です。
トレンドラインが長期間継続し、ライン上で反転を数多く繰り返すほど、世界中のトレーダーが、そのラインに着目し、同じタイミングでトレードするようになります。
1-9、エントリーポイント
1-9-1、上昇トレンドにおけるエントリーポイント
エントリーポイントは、上昇トレンドの場合は、3点目以降の反発箇所がエントリーポイント(買い場)になります。
その後、トレンドラインを下抜けしたら、決済します。
1-9-2、下落トレンドにおけるエントリーポイント
下落トレンドの場合は、3点目以降の反落箇所がエントリーポイント(売り場)になります。
その後、トレンドラインを上抜けしたら、決済します。
1-9-3、トレンドラインのブレイクでエントリーはダメ
トレンドラインのブレイクは、決済ポイントですが、エントリーポイントではありません。
トレンドラインをブレイクしたタイミングでのエントリーはギャンブルです。
トレンドラインのブレイクが示していることは、トレンドの力が弱まっているということであり、トレンド転換ではありません。
そのまま、ずるずるレンジ相場が始まったり、また、ライン上に戻って、上昇トレンドを継続する場合もあります。
1-10、トレンドラインの修正
諸行無常、トレンドも無常です。
必ず変化します。
上昇トレンドが弱まり、トレンドラインを下抜けすると、トレンド転換が起きます。
逆に、上昇トレンドが強まり、トレンドラインが急角度に修正されることもあります。
一度、引いたトレンドラインを絶対視しないで、いつでも変化する可能性があるとを認識してください。
しかし、上昇トレンドラインを、一度、下抜けしても、ふたたび、ライン上に戻り、トレンド継続する場合もあります。
また、トレンドが勢いづいて、急角度に変化しても、ふたたび、勢いを弱め、元のラインに戻ってくることもあります。
ですから、一度、引いたトレンドラインは、一度ブレイクしても、完全にトレンド転換して、新たなトレンドを形成するまでは消さずに残しておくべきです。
1-11、トレンドラインをブレイクしたけど、トレンド転換が起こらなかった場合
トレンドラインをブレイクしたけれど、トレンド転換が起こらなかった場合、そのブレイクしたローソク足のヒゲから、新たにトレンドラインを引き直すべきでしょうか?
この問題には、決定的な答えがありません。
トレンドラインを越えたローソク足が、まるで存在しなかったかのように、トレンドラインが続くケースがあります。
また、そのヒゲの先端を起点として、新たに角度を変えたトレンドラインを形成するケースもあります。
トレンドラインをブレイクしたときは、あらゆるケースを想定しておくべきです。
1-12、トレンドラインの誤差
複数の取引所のチャートを見くらべてみると、少しヒゲの長さがちがうことがあります。
チャートシステムによって、異なるのです。
そのうえ、手動でラインを引くわけですから、同じ銘柄でも、人によって、少し異なるラインを見ていることになります。
ですから、トレンドラインには、必ず誤差があると思っておくべきです。
トレンドラインは、自分が引いたラインよりも、少し太いのだとイメージしておくと良いです。
ですから、ほんの少しのブレイクは、誤差の範囲と考え、自分がイメージしている太さのラインを超えたところで決済です。
1-13、まとめ
トレンドラインはトレードする上で必須ともいえる重要な指標ですが、絶対ではありません。
それは、トレンドラインに限らず、すべての指標にいえることです。
絶対的な指標は一つもありません。
ですから、複数の指標を参照して、トレードの確度を高めていくべきです。
トレンドラインに、もう一本のラインを足した三角保ち合い(さんかくもちあい・三角持ち合い・トライアングルフォーメーション)という指標もあります。
三角保ち合いについては、また別の回に解説しましょう。
というわけで今回は以上になります。